パレット一体型包装(プラスチックパレット対応)

クライアント:川崎重工業株式会社様

重量物配送用パレットのリターナブル化に際し、
より利便性の高い最適な包装方法を提案。

本製品の開発は、お客様の重量物運送用の木製パレットのプラスチックへの置き換え(リターナブル化)に伴い、パレットにセットするダンボールケースについても、より利便性が高く、取り扱いしやすいものに改善したいという相談からスタートしました。 開発にあたっては、オートバイなどの重量物に使用されるため、木製と比較して滑りやすいプラスチックパレットに対する確実な固定方法、ケースの装脱着を扱いやすくするための包装の簡略化構造、ケースを含めたリユース対応が大きなポイントとなりました。

製品開発における課題

1.プラスチックパレットへの確実な固定方法
2.ダンボールケース装脱着時の利便性・安全性の向上
3.ケースも含めた運送後のリユース対応

当社の技術提案

Point1:ケース底面の無いパレット一体型構造の採用

これまでの木製パレットに通常のダンボールケースを固定する方法を見直し、底の無いダンボールケースをプラスチックパレットの底面に固定する、パレット一体型包装を採用しました。これにより、ケース組立〜装着の簡略化とダンボール資材の削減を両立し、包装効率を大きく向上しています。

パレット底面に装着する底なしケース

パレット底面をそのままケース底面として使用する底を持たないダンボールケースを採用しました。

組み立ての手間を省いたケース構造

プラスチックパレットの上に覆い被せるのみの簡略化構造で、作業工数を削減しています。

Point2.ダンボールケースの折り返し反発力を使用して固定

滑りやすいプラスチックパレットにしっかりと固定するため、ダンボールケースの基本構造としてヘリに折り返しを設置。重量物用ダンボールの折り返し時の強い反発力を利用することで、器具や粘着材を使用せずパレットに固定します。破る以外ではまず外れることの無い固定力を実現しました。

ケース側に固定用の折り返しを付加

ダンボールケースの基本構造として、固定用に折り曲げて使用するフラップを付加しました。

強い反発力でケースのみで確実に固定

重量物用ダンボールの折り曲げ時の反発力を活かし、
パレットのエッジ部に掛けて固定します。

Point3.ケースの装脱着時の手順の簡略化

ダンボールケースのパレットへの装脱着作業の簡略化と取り扱いの容易さをテーマに、構造開発を行いました。底部の折り返し準備のみでパレットへのワンタッチ装着を可能とし、さらに運送時の強度保持と運送後の容易な脱着を両立。ダンボールケース主体で機能性を高めています。

改善後の製品

パレットとダンボールケース

1100×1100の規格パレットに対応。必要に応じてダンボールパットを入れ、強化可能な構造です。

改善前

改善前は、を使用してパレットに装着していましたが、
改善後は器具無しでワンタッチ装着が可能です。

お客様の評価

自社パレットのリターナブル化に大きく貢献しています。

  • ・自社パレットのプラスチック置き換えに大きく貢献したと感じている。
  • ・取付け作業が容易になり、資材も削減できたため、包装効率が向上している。
  • ・簡潔な構造ながら、求める強度・剛性が実現できている。
  • ・ダンボールケースの再利用率が20%程度向上できている。
お客様の包装に関するあんなこと、こんなことを形にする
お手伝いをいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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